喫水線A-B (2012.10)
水位をかえたのは
景色のほう、
堤のきわに
言葉が
きえたほうがいい
選言律の下で
あらわれる
もはや
言葉ではないものについて
水に
語らせること
推移律を
水に
語らせて
はやく
河岸段丘の景色に
きえればいい
(喫水線A)
◇
言葉は
河川Cによる、
あるいは
河川Dで
言葉そのものを
見送っている
山地Fを源流とする
それらの河川CDは
古く河岸段丘を形成し、
海Gへ向かいながら
扇状地を広げた
景色律は
地形をたしかめながら
着水する言葉を
最終的に
川Eへ
還元すべき
言葉ではないことを
うながしている
(喫水線B)
2012|壁面に万年筆|インスタレーションサイズ
個展“喫水線” AIN SOPH DISPATCH(名古屋)